TWのシルバーレインに居る香坂・桜空のブログ。
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【過去話・1】雪華ユーフォリア



Merry... Christmas...


 2007年12月25日―――――


クリスマスの朝を迎えるのが楽しかったのは小さい頃の間だけだった気がする。
朝目が醒めると、枕元においてあるプレゼント。
それを妹や兄達と皆で見せ合って、喜んで笑いあった。純粋だった頃。

 

 


カーテンから漏れる光で、目を覚ました。
布団の中で握り締めていたのは、薄いブルーの携帯。
空魅兄さんが居なくなってから、ずっと癖のように寝る時も握り締めている、携帯。
いつか連絡が入るんじゃないか。そう思うと、寝ている間でさえ、離すことが出来なくて。

朝起きて一番に確認する、着信が無いかメールが無いか。
もう何年も、空魅兄さんが居なくなってから毎日繰り返したこと。

不在着信ナシ、メールもナシ。

 

ため息、一つ。

 

何処に居るかも分からない、生死さえも分からない。
正直なところ、既に死んでいる可能性のほうが、高いのだ。
希望を持つことも、願うことも限界を超えてしまえば絶望と不安の方が勝り、
思い続けることさえ難しくなる。
いや、思っていたはずだ。―――もうこの世に居ないかもしれない、と。
そう、覚悟をして学園に行方の手がかりを探しに来たのだから。

折りしも今日はクリスマス。
奇跡が起こる、なんて言われているから。
サンタさんがクリスマスプレゼントをくれる何ていわれているから。

いつもだったらきっとしないであろうことをしてみたと思った。
天体観測同盟で行われていた、クリスマスプディング作り。
願いを思いながら、プディングを混ぜる。
願ったことは――――もう一度兄に、会いたい


まだ願ってる、会いたいと、無事でいてと、声が聞きたいと。
起こるわけないと思いながら願い続けてる。奇跡を。

 

 


――――――流れた、着信音

 

 

反射的に携帯に手を伸ばす、着信表示を見て迷わず通話ボタンを押して

 

「……桜空?」

 

流れてきた、声

奇跡は起こったんでしょうか、居るんでしょうか、神様は。
その出来事を裏付けるかのように、祝福するかのように、
昼頃届けられた包みには、参加したクリスマスプディングの中に
3つしかないモチーフの内1つ、指輪が入っていたと。

 

泣いていいのか。
あぁ、空魅兄さんは生きていたのだ
何処にいるかさえわからなくとも、生きて、いるのだ。

自然に頬を伝った、涙。
静かに流れるそれは、何年ぶりかの、もう自分には無いと思っていたもので。

 

 

゛何も知らないまま優しい嘘に背中を押されてあたしは一歩を歩き出す







*学園にきて初めての年のクリスマスの出来事。
まだ知らない、その先にある残酷な真実は。
コレを経て、笑顔以外の表情も見せるようになりました

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